「新・方法」第49号

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「新・方法」第49号

寄稿と作品からなるEメール機関誌「新・方法」第49号をお届けします。今号の寄稿者は、アート専門の出版社「アートダイバー」代表の細川英一さんです。

[寄稿]

「新・方法」を曲解して、身勝手に共感する
細川英一(アートダイバー代表)

「アートダイバー代表」が私の表向きの肩書きであるが、おふざけで「シャウト評論家」「虚無評論家」と名乗ることがある。前者は、私がブラックミュージックの映像コレクターであり、黒人音楽のシャウト表現を研究していることに由来するが、文章量の都合上その意味については述べない。後者は、思春期にMr.マリックから受けた衝撃(黒歴史!)から宗教や心理学に興味を持ち、その後、駿台予備校の現代文の授業でポストモダン風な理論にかぶれ、大学で西洋哲学をかじり、結果、エゴイズムに裏打ちされたゆるいニヒリズムにたどりついたことからはじまっている。
さて、新・方法である。新・方法は、同語反復という、現実的には役に立たない行為を繰り返すのだが、それは私に「人生」を連想させる。ゴーギャンを引き合いに出すまでもなく、人は生まれてきた理由も、目的もわからず、無根拠に毎日を繰り返す。生きる根拠が得られないことが「虚無」の源泉だ。かつては宗教がそこに機能したが、今や機能不全に陥っている。であれば、それに代わる強度を備えたフィクションが必要で、それは芸術のひとつのあり方とするのが「虚無評論家」としての私の立場である。
フィクションを「信じる」には「繰り返す」こと、そして繰り返すには「ハウ・トゥー(=方法)」が必要だ。何を信じるかは人それぞれだが、「信じる」に至る多様な方法を示すのがアートダイバーの方針である。強引な解釈で恐縮だが、その意味で、アートダイバーと新・方法は、遠く響き合う。

[新・方法主義者のウェブ作品]

- 平間貴大

突然現れる2

http://hrmtkhr.web.fc2.com/new-method/049_j.html

解説無し

- 馬場省吾

バイナリデータ表示 第四番

http://7x7whitebell.net/new-method/shogobaba/049_j.html

本作では、私のウェブ作品「バイナリデータ表示 第一番」のウェブページのバイナリデータを、十六進数で表示している。
ただし今作では、表示されているバイナリデータを文字の色として扱っている。
この作品は、人間の感覚に関わる色彩の情報として増大したバイナリデータを表示し、文字の意味を解釈することについて人間的視点を導入している。
(参考)「バイナリデータ表示 第一番」http://7x7whitebell.net/new-method/shogobaba/046_j.html

- 皆藤将

よくわからない

http://masarukaido.com/newmethod/b049_j.html

この作品が何なのかよくわからない。

[お知らせ]

- 新・方法 at NADiff A/P/A/R/T http://7x7whitebell.net/new-method/nadiff_j.html

- 新・方法 talks about 新・方法 http://7x7whitebell.net/new-method/yugakukai_j.html

- 「新・方法」はウェブサイトを更新しました。 http://7x7whitebell.net/new-method/

- 平間貴大はウェブサイトを更新しました。 http://qwertyupoiu.archive661.com/

- 馬場省吾はウェブサイトを更新しました。 http://7x7whitebell.net/

- 皆藤将はウェブサイトを更新しました。 http://masarukaido.com/

- このEメール機関誌の配信をご希望のかたは新・方法主義者にご連絡ください。

- このEメール機関誌は転送自由ですが、著作権は放棄されていません。

- このEメール機関誌が迷惑メールに分類されてしまうことがあります。お気を付けください。

[編集後記]

3月はNADiff Galleryでの中ザワヒデキ個展「ソースと実行」パフォーマンスイベント「実行編」、美学校特別講座「宥学会・遊学塾」第29回「新・方法 talks about 新・方法」とトークイベントが続きました。記録の頁も是非ご覧下さい。(新・方法)

発行人

平間貴大 @qwertyu1357

馬場省吾 @shogobaba

皆藤将 @kaido1900

機関誌「新・方法」第49号 日本語版

2016年4月4日発行

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