寄稿と作品からなるEメール機関誌「新・方法」第66号をお届けします。今号の寄稿者は、1月に自身のカンパニーPLAYS and WORKSを旗揚げされた劇作家の岸井大輔さんです。
1
漢字の新は、オノ「斤」で「木」を断った面をあらわす。方法という単語は、千年以上前から物事を行うやり方を意味してきたが、明治になり認識の仕方の訳語としても使われるようになった。古来やり方を指したが、近代で考え方も指すようになったということだ。実践と観察こそ近代哲学の主題だったが、方法は両方を指すゆえに、この問いをうやむやにできる。その方法を、実践と観察とは違うように断ち分け面をあらわすというなら痛快だ。
2
僕は新方川のそば、埼玉県越谷市弥十郎で育った。弥十郎は明治22年から昭和29年まであった新方村の一部である。新方川は一級河川であるが、水源は排水の寄せ集めであり、古利根川が氾濫した水が溜まって流れない場所に、新しく開いた方にあるので新方村というのだ、と幼時にきいた。実際、年に2回床上浸水を起こす地域だったのでそんなものかと思っていたが、この名前の起源譚は嘘らしいことを知った。法は仏教で世界の本質のことだが、近代以後、法律、数学、文法などでまったく違ったように使われている。
確率を疑う 第三番
http://7x7whitebell.net/new-method/shogobaba/066_j.html
0から9までの数字のルーレットを10,000個回し、9が出る個数をカウントする。ルーレットに9が出る確率は10%で、1,000個出る可能性が最も高い。
- 「新・方法」はウェブサイトを更新しました。 http://7x7whitebell.net/new-method/
- 平間貴大はウェブサイトを更新しました。 http://qwertyupoiu.archive661.com/
- 馬場省吾はウェブサイトを更新しました。 http://7x7whitebell.net/
- 皆藤将はウェブサイトを更新しました。 http://masarukaido.com/
- このEメール機関誌の配信をご希望のかたは新・方法主義者にご連絡ください。
- このEメール機関誌は転送自由ですが、著作権は放棄されていません。
- このEメール機関誌が迷惑メールに分類されてしまうことがあります。お気を付けください。
岸井大輔さんは戯曲の制作以外にも、日本各地で読書会、講義、トークなどを精力的に行われています。興味を持たれた方は岸井さんのTwitterやFacebookをチェックしてみてください。
https://twitter.com/kishiikyoukai
https://www.facebook.com/daisuke.kishii
(新・方法)
平間貴大 @qwertyu1357
馬場省吾 @shogobaba
皆藤将 @kaido1900
機関誌「新・方法」第66号 日本語版
2019年2月4日発行